アシスティブ・テクノロジー(Assistive Technology)とは・・・
障害による物理的な操作上の困難や障壁(バリア)を,機器を工夫することによっ て支援しようという考え方が,アクセシビリティであり,それを可能とするのがアシスティブ・テクノロジーである。これは障害のために実現できなかったこと (Disability)をできるように支援する(Assist)ということであり,そのための技術 (Technology)を指している。そして,これらの技術的支援方策を充実することによ って,結果的にバリアフリーの状態を実現しようということでもある。
「教育の情報化に関する手引-追補版-(令和2年6月) 第1章 文部科学省
「視力が良くないけれど、メガネやコンタクトレンズを使用することで、文字もよく見えるし、細かな作業も可能になる。」
そんなこと、当たり前の世の中ですが、もし、メガネやコンタクトレンズが無かったら・・・
本も読めないし、好きな趣味を楽しむことも、諦めるしかないのでしょうか。
個々に合わせた支援やテクノロジー機器の活用を行うことで、より良い環境を手に入れ、生活や活動が生み出され、社会への参加が可能になる。
メガネを使うことは、視力の良くない人にとっては生活をしやすくしたり、楽しみを作り出したり、社会とつながることのできるきっかけを生み出す、大切なツールのひとつ。
このように、より良く生活する、社会参加が可能になるというために、AT技術や機器はその役割を果たすと考えます。
近年は様々なデバイスの登場により、それまで「障がいの程度が重いから、何もできない」と見られていた重症心身障がい児者が、ATを活用することで、自らの想いや表現が可能となり、社会参加することができるようになってきました。
でも、いざ「取り入れてみよう!」と思っても、どうやって使ったら良いのかわからない、気軽に相談できるところがない、そもそも使えるのかどうか、試す機会がない等、色々な「困った」の壁が立ちはだかりました。
〜自分で情報を探して試行錯誤しても、なかなかうまくいかない。
〜学校を卒業したら、支援機器を使う機会や相談先が無くなってしまったけれど、卒業後も学び続けたい。
〜得意なこと、好きなことをもっと続けたい。
〜色々な人とつながり、相談したり学び合いながら『「困った」を「できた」に変えたい』
このような想いから、Rumah kitaでは重い障がいのある子どもたちや、高等部を卒業した後も学びを続けたい方等と、関わる家族・全ての人々が、コミュニケーションについて共に学び合い、様々な団体やエンジニアの方と繋がりを持ちながら、支援機器・入力装置の活用方法などの相談・利用体験を行う活動をスタートしました。
視線入力訓練ソフトEyeMoT3Dを使ったゲームで遊ぶ様子
「学校や事業所ではスイッチを使って活動していたけれど、家で過ごすときはどうしたらいいのだろう・・・」
「家でもできることはあるのかな?」
「チャレンジしてみたいけれど、ちょっと困っている」
「スイッチって、どの場面で使ったらいいのかな」
と立ち止まってしまう方々と一緒に手立てを考えるお手伝いをしたい。
スイッチを押せたから、使えている。
ではなくて、「何ができるか」を一緒に考えて見つけていく。
だから「これで一気に解決!」とはいかない場合もありますが
ちょっとの悩みを一緒に考えて、できた喜びも共有していけたらいいね。
Rumah kitaではそんな場面をサポートする活動や学習会をこれから行っていこうと考えております。