【活動報告】支援機器活用セミナーin札幌セミナー(全2回)を行いました

日頃の支援で関わらせていただいている方々のお話を聞いている中で、「できていること」を見極め、どんな方法があれば「やってみたい」ことに向かっていくのか?その方向性の決め手となる「アセスメント」は重要です。
また、コミュニケーション手段は「ことば」だけではなく、イラストやシンボルカードを使った支援も含まれます。
しかし、障害の程度が重い子どもたちのアセスメント方法を学ぶ機会や、知的発達に課題を抱える子どもたちに、伝わりやすく理解しやすい視覚支援の取り入れ方やメリットについて、なかなか学ぶ機会が少ない・・・ということで
このたび、北海道札幌市に青木高光氏(国立特別支援教育総合研究所・特任研究員)をお招きし、
知的・発達障害や重度心身障害児の支援者や学校の先生方など、視覚支援について活用の方法について、
直接お話しいただくセミナーを開催しました。(セミナー案内記事はこちら
※この研修会開催にあたり、公益財団法人・日本社会福祉弘済会より助成を受ける事ができました。心より感謝いたします。

終了後に行ったアンケート回答の一部をご紹介させていただきます。

パニックの記録を取り、対策を考えてみようと思いました。

重症心身障害の家族がおり、今まで重症心身障害についての研修を中心に参加してきました。この度は自閉症や知的障害への視覚支援の大切さ、視覚支援前段階のお子さんの課題を学ぶことができ、それらを理解することが、家族をこれからもっと深く理解するためのヒントになると思いました。

日常の中でのアセスメントを行っていきたいです。

発語に困難がある児童について、これからどのような支援が良いか、再度考えていきたい

これまでカードの存在は知っていましたが、実際使った事がありませんでした。 今回の研修でカードの必要性や具体的な効果を学べたので、ぜひ今後の支援に役立てていきたいと思います! わかりやすく面白い研修をありがとうございました!!

といった声を寄せていただきました。

絵カードやシンボルを使用したコミュニケーションや学習の方法、重度心身障害児のアセスメントについて等のセミナーは、これまでも北海道外で数多く開催されています。一方でなかなか道外に出向いて受講できない方々にとってこれらのテーマを学ぶ機会においてもハードルが高いと言えます。今回、青木氏には北海道に初めてお越しいただき、直接お話しいただけたことで、日頃から教育や療育の現場で指導・支援に関わっている方々にもこれらの支援方法を学び、実践に生かすことのできる機会となりました。

さらに、7月のセミナーに参加いただいた皆様への「フォローアップセミナー」を、10月29日(日)ZOOM上で開催しました。

このフォローアップセミナーでは、参加された方々より実際の事例を発表いただき、
新たな見立てや今後の取り組みについて、参加者の皆様で意見交換を行う機会となりました。

今回のようなセミナーは、学校教職員向けの研修会は数多く行われていますが、医療職・福祉職の方々や保護者を含めた機会はあまり行われていないのが現状です。子どもたちを取り巻く様々な職種の方々が一同に集まり、目の前の子どもたちのことを深く理解し、どのように支援していくことができるのか?今回のセミナーで青木氏からたくさんのヒントや見立てを学ぶ機会になったと思います。
また、1度きりの聴講で終了するセミナーではなく、さらに学びを実践で深める機会を作れたことで、セミナー終了後も参加者同士の繋がりが生まれ、より良い学びや支援の広がりを作り出すことができました。

このたび研修会開催に向けてRumah kitaにお力を寄せていただいたボランティアスタッフの皆様、
研修会に参加いただいた皆様。
本当にありがとうございました。