【クラファン参加中!】『全国各地で開催!重度障害児と支援者のためのEyeMoT活用イベント』への想い

現在、Rumah kitaでは、『全国各地で開催!重度障害児と支援者のためのEyeMoT活用イベント』のクラウドファンディングに参加しています。

NPO法人Rumah kitaの活動のひとつに、AT機器を日常生活や活動に取り入れるための支援や導入の相談対応を行っています。
この活動をはじめるきっかけとなったのは、重い障害を持つ子どもが生まれた事でした。

現在はフルタイム勤務を行いながら家族と共に日々落ち着いた生活を送っていますが、
かつては日々家事をこなしながら定期通院や療育、学校への付き添いに子どもたちを連れ回すのに精一杯の日々が続いていました。意味のある発語もなく、どんなに頑張っても歩けるようになるわけでもなく。
ただなんとなく楽しそうに元気に過ごしてくれてはいるものの、「なんとか自分の子どもとコミュニケーションが取れるようにならないか」「もう少しできることが増えないか」と我が子の機能訓練に通っていた時に、
今の活動を始めるきっかけとなった忘れられない場面がありました。

「発語の無い重度心身障がいのある娘と、何かしらの手段でコミュニケーションが取れるようになりたい」
と相談した際に、
「脳の機能的に何も理解できるようにはならないでしょう」
「実際の発達段階としては1歳以下」
「高価な機器(iPad)を使ってまで?お母さんがやってみたいなら止めないけれど。無駄だと思いますよ」
とセラピストから言われてしまったのです。
子どもの状況を正しく理解してほしい、という意味であることは理解できますが、
将来的にも我が子とコミュニケーションを取ることを絶望視された瞬間でした。

そのまま素直に諦められる自分ではありませんでした。
セラピストに見放された以上、自分で学んで取り組むしかない。
「できた」と「やっぱり無理なのかな」が繰り返されましたが、なかなか一緒に取り組んでもらえる場所も見つからず、まさに孤軍奮闘の日々。
それでも可能性や成長を信じ、常に「何かできることはないか」と考えて日々使い続けるうちに、
周囲から「やってみたいけれど、機器のことはよくわからない」
「自分の子どもも、もしかして使えるようになるのかな」
「取り入れてみたい」という相談を受けるようになり、応えていくうちに現在の活動を行うようになりました。

その中でも最近、特に希望が多いアイトラッカーの導入相談や利用体験。
昨年7月に札幌市内で行われた「重心児者へのアイトラッカー・支援機器活用研修会」では、
EyeMoTの導入・活用方法を中心に伊藤先生(島根大学)をお招きしてお話をいただきました。

(参考記事:https://rumah-kita.org/2022/08/06/kensyuu-eyemot/) 

特別視することなく、もっと気軽に支援機器をはじめとしてEyeMoT活用の場面が広がってくれたら。
支援できる人の輪が広がったら。可能性のある子どもたちやその家族が楽しみながらコミュニケーションできる機会が増えてくれたら。
このような機器やソフトがあるということを、多くの人に知ってもらいたい。
開催した研修会には、そんな願いがありました。

札幌市の人口に対し、重症心身障がい児者と呼ばれる人たちの割合は、決して多いとは言えません。
そもそも、地域で生活しているという事すら知られていない現状。
重心児者の可能性を開くことができる支援者の育成は急務であり、当事者が社会に参加する機会がそもそも少ないという現実。
この課題解決に向けて、北海道よりふたつの法人が協働で知恵と力を出し合い、
多くの当事者とその家族の声を全国に届けるために、今回のプロジェクトを進めていきます。

https://readyfor.jp/projects/eyemot2023

皆様のご支援を心よりお待ちしております。