【活動報告】重心児者へのアイトラッカー・支援機器活用研修会を行いました

AT支援でいつも活用している視線入力アプリ『EyeMoT』(島根大学)を開発した伊藤史人先生
(リンク先はポランの広場HP)を札幌にお招きして、研修会を行いました。
研修会案内記事はこちら
さらに今回、北海道医療センター・作業療法士である田中先生に、伊藤先生との直接対談の企画をお願いしたところ、
「いいですよ!」というありがたいお返事!
という事で、障がいのある方々が、eスポーツに参加することで広がる世界!についてもお二人からお話をいただくことができました。
※この研修会開催にあたり、公益財団法人・日本社会福祉弘済会より助成を受ける事ができました。心より感謝いたします。

終了後に行ったアンケート回答の一部をご紹介させていただきます。

意思伝達装置の性能がこれほど良いとは想像していなかった。見た目ではわからない障がいに対し、見た目に騙されないように。客観的アプローチで視える化していること。児童の可能性の幅が広がっていることに感激した。

EyeMoTの設定を変えていろいろと試し、しっかり観察していかなければいけないなぁと思いました。又「オンラインゲーム対戦で孤立化を防ぐ」本人だけでなく介助者のことも考えてくださり、心に沁みました

今が大事でできることを増やしていけるものなんだと強く思いました。

スポーツという言葉の定義について新しい視点を得ることができました。コンピュータゲームは、誰もが参加できる最もユニバーサルなスポーツとして認知される日が来る可能性を感じました。職業についての話も興味深く感じました。

わかりやすく、楽しいお話でした。新たな視点を得たり、改めて考えることもあり、有意義な時間となりました。ぬりえ対決に参加しているお子さんの生き生きとした表情がとても印象的でした。孤立させないこと、はとても大事な視点だと感じました。障害を持つご本人のみならず、ご家族、支援者も、孤立させないことが大事だと感じました。

といった声を寄せていただきました。

お二人の先生方の対談の中で、
『オリンピック競技の中でも、勝ち負けではない見た目上の良さを争う技術点なども実際に存在する』
『過去において、社会の中で必要とされていた能力を抽出して図るのがスポーツと呼ぶのであれば、
IT・ICT社会の今、情報技術をどれだけ処理できるのかを図るために出てきたのがeスポーツではないか』
というお話を受けて、体の障がいや体格差があっても、自分の過ごしている場所から社会に参加できること、
重心児者やその家族・支援者の孤独の解消や、生活の背景を知った上での支援のあり方など
これからの関わりの中で大切なキーワードをたくさんいただく事ができました。

健常者と呼ばれる方も、そうではない方も、同じように対等にゲームを行う事ができる。
ゲームに限らず、誰もが社会に関わり、参加し、楽しんでいける世の中であるために、
今回の研修を通して、支援機器を使った活動を広く知っていただけるきっかけになれたらと思います。

EyeMoTアプリを使用して描いた作品を使って
『ゆいゆな工房』Ryokoさんが製作しています。

伊藤先生、田中先生、そしてこのたび研修会開催に向けてRumah kitaにお力を寄せていただいたボランティアスタッフの皆様、
研修会に参加いただいた皆様。
本当にありがとうございました。